- 2026年10月28日
秋のくしゃみ・鼻水は花粉症?10月・11月に多いアレルギー性鼻炎の原因と対策|新橋・汐留の伊原医院
朝の支度中にくしゃみが続く。通勤途中で鼻水が止まらない。秋になるたびに繰り返すと、「風邪なのか、花粉なのか」と判断に迷います。
10月の鼻症状ではブタクサ・ヨモギなどの秋花粉が候補になりますが、11月まで続く場合はダニ・ハウスダストや、寒暖差による鼻炎も考えます。月だけで原因は決まらず、症状が出る場所や場面が手がかりです。[1・2・3]
伊原医院では、血液検査でどの物質に対してアレルギー反応を起こし得る体質があるかを調べることができます。検査の役割と、日常生活でできる対策を紹介します。

先に押さえたい3つのポイント
- 秋花粉だけでなく、室内のダニや寒暖差にも目を向けましょう。
- 血液検査は原因を考える手がかりです。陽性だけで発症や重症度は決まりません。
- 睡眠や仕事に影響する鼻症状、長引く咳は、我慢せず受診のきっかけに。
10月・11月のくしゃみ・鼻水は何が原因?
10月はブタクサ・ヨモギ・カナムグラなどの花粉に注意
花粉症は春だけの病気ではありません。東京都の資料では、ブタクサ・ヨモギ・カナムグラの花期はおおむね8~10月とされています。秋に飛散するイネ科花粉もあります。草の花粉はスギほど遠くまで飛びにくく、河川敷や空き地、草の多い場所に近づいたときに症状が出る場合があります。[1]
飛散時期は地域や気候で変わります。11月にも症状があるからといって、秋花粉が多く飛んでいるとは限りません。誰にとっても「秋はこの花粉が最多」と順位をつけることはできず、住環境や外出先、検査結果も合わせて考えます。
室内でつらい場合はダニ・ハウスダストも候補に
ダニは一年を通じた鼻炎の原因です。梅雨から夏に増えたダニの死骸やフンなどが秋に室内へ蓄積し、症状が悪化する方もいます。寝具を出す、掃除をする、布団に入るといった場面での変化を振り返ってみましょう。[2]
ハウスダストは室内のほこりの総称で、ダニ由来の物質などを含みます。人によってはカビやペット由来の物質も関係します。ただし、「朝にくしゃみが出る」だけでダニが原因と決めることはできません。[4]
花粉症・風邪・寒暖差はどう見分ける?
| 候補 | よくみられる特徴・場面 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 花粉・ダニなどのアレルギー | 繰り返すくしゃみ、さらさらした鼻水、鼻づまり。目や鼻がかゆいことも | 毎年の季節性、草地・寝具・掃除との関係 |
| 風邪などの感染症 | のどの痛み、発熱、だるさなどを伴うことがある | 急な発症、周囲の流行、症状の経過 |
| 寒暖差による非アレルギー性鼻炎 | 暖かい室内から冷たい外気へ出たときなどに鼻水・くしゃみ | 温度変化との関係、アレルギー以外の可能性 |
いわゆる「寒暖差アレルギー」は、一般には特定の花粉やダニに対するアレルギー反応とは異なる鼻炎を指します。[3・10]
伊原医院の血液検査「MAST36」で分かること
MAST36は、1回の採血で36項目のアレルゲンに対する特異的IgE抗体をまとめて調べる検査です。「どの物質に反応し得るアレルギー体質があるか」を確認する手がかりになります。[5]
対象には、ブタクサ・ヨモギ、スギ・ヒノキなどの花粉、ダニ・ハウスダスト、犬・猫由来の物質、カビ、食物などが含まれます。秋の症状が花粉によるものか、室内のアレルゲンも関係しそうかを、症状の経過と照らして検討できます。[5]
陽性=その物質が今の鼻症状の原因、ではありません
特異的IgE抗体がある状態を「感作」といいます。陽性でも症状が出ないことがあり、数値の高さだけで症状の強さは決まりません。「いつ・どこで・何をすると症状が出るか」と検査結果を合わせて判断します。陰性でも、検査対象外の物質や別の鼻炎まで否定できるわけではありません。[6・9]
MAST36ですべてのアレルギーが分かるわけではないため、診察に応じて追加検査や耳鼻咽喉科などへの紹介を検討します。食物の項目が陽性でも、普段問題なく食べている食品を自己判断で除く必要はありません。日本アレルギー学会の2026年版手引きでは、症状から必要な項目を選ぶ検査が基本とされています。無症状の方を含め、全員に一律にMAST36を勧めるものではありません。診察で検査の必要性と方法を相談します。[6]
原因に合わせて変える、秋の鼻炎対策
草の多い場所で悪化するなら、花粉との接触を減らす
- 症状が出やすい草地・河川敷を避け、散歩や通勤の経路を調整する。
- 外出時は顔に合うマスクを使い、目の症状には眼鏡も活用する。
- 帰宅時は上着の花粉を払い、手洗い・洗顔をする。
- 花粉が気になる日は洗濯物や寝具の外干しを控える。
厚生労働省・環境省のリーフレットでも、マスク・眼鏡や花粉を室内に持ち込まない工夫が紹介されています。草花粉では、とくに発生源へ近づかないことが役立ちます。[1・7]
寝具や掃除で悪化するなら、室内のアレルゲンを減らす
- 寝具・床・カーペットに、ゆっくり掃除機をかける。
- シーツやカバーを定期的に洗濯し、十分に乾燥させる。
- 寝具の乾燥だけで終わらず、死骸やフンを取り除く掃除も組み合わせる。
- 結露や湿気をためず、換気・除湿でダニやカビが増えにくい環境をつくる。
掃除でほこりが舞うときはマスクを使うなど、吸い込む量を減らしましょう。花粉対策で窓を閉め切る一方、室内を過度に加湿してしまう、といった偏りにも注意が必要です。[2]
治療は「鼻水を止める」だけでなく、眠れる・仕事に集中できることを目標に
アレルギー性鼻炎では、第2世代抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイド薬などを、鼻水・鼻づまりの程度に応じて選びます。目の症状には点眼薬を組み合わせることもあります。毎年つらくなる方は、症状が軽いうちから治療時期を相談しておくとよいでしょう。[4・8]
薬によって眠気や運転に関する注意が異なります。車の運転が必要な方、妊娠・授乳中の方、ほかの病気で治療中の方は、薬を選ぶ前に伝えてください。鼻づまりをすぐ和らげる血管収縮成分入りの点鼻薬は、使い続けるとかえって鼻づまりを悪化させることがあるため、自己判断で連用しないことが大切です。[3・9]
こんなときは受診を
鼻づまりで眠れない、仕事に集中できない、市販薬で十分に改善しない、毎年同じ時期に繰り返す場合は相談の目安です。鼻水だけでなく、咳や息苦しさがある場合はその経過もお伝えください。[3・10]
発熱、強いのどの痛み、顔の痛み、長引く咳、ゼーゼーする呼吸がある場合は、感染症・副鼻腔炎・喘息なども確認する必要があります。
秋の花粉症・アレルギー検査について、よくある質問
Q.春の花粉症がなくても、秋に発症しますか?
A.はい。スギとブタクサ・ヨモギなどは異なるアレルゲンです。春に症状がなくても、秋の花粉に反応することがあります。[1・4]
Q.11月になっても鼻水が続くのは花粉症ですか?
A.花粉症の可能性はありますが、月だけでは判断できません。地域の飛散時期に加え、ダニ・ハウスダスト、寒暖差、感染症なども考えます。自宅と屋外で違いがあるかを記録しておくと診察に役立ちます。
Q.血液検査を受ければ、原因は必ず分かりますか?
A.いいえ。反応し得る物質を調べる検査で、陽性の物質が症状の原因とは限りません。結果だけで決めず、診察内容に合わせて解釈します。[5・6]
新橋・汐留で、長引く鼻症状やアレルギー検査をご相談の方へ
伊原医院では症状が出る時期や生活環境を伺い、症状に応じた治療を行います。必要に応じて血液検査を行うことも可能で、検査結果から原因を避ける工夫や治療につなげます。
受診時は、お薬手帳や使用中の市販薬の情報、過去のアレルギー検査結果があればお持ちください。「草の近くで悪化する」「寝具を替えた頃から気になる」などのメモも役立ちます。
当院は東京都港区東新橋1-7-1 汐留メディアタワー地下2階。都営大江戸線「汐留駅」地下2階直結、JR「新橋駅」から徒歩約4分(地上ルート)です。
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お問い合わせ:03-3573-1800
検査をご希望の方は18:30までにご来院ください。37.5℃以上の発熱がある方は、来院前にお電話をお願いいたします。
参考情報
医学情報の確認日:2026年10月28日。2026年の学会解説、鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版に関する公開資料、「アレルギーの手引き2026」および「アレルゲン免疫療法の手引き2025」などを参照しています。
- 東京都「花粉の種類と説明」
- 東京都健康安全研究センター「秋はダニアレルギーに注意」くらしの健康 第47号(2019年)
- 慶應義塾大学病院 KOMPAS「アレルギー性鼻炎」(2023年更新)
- 東京都「アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症」(2024年更新)
- BML「MAST36」検査案内/キヤノンメディカルダイアグノスティックス「マストイムノシステムズIV」(検査の仕様を参照)
- 日本アレルギー学会「アレルギーの手引き2026」
- 環境省・厚生労働省「花粉症対策」(2024年1月)。主にスギ花粉症を対象とする資料から、花粉の回避方法を参照。厚生労働省「リウマチ・アレルギー対策」も確認。
- 吉川 衛「鼻疾患のガイドラインと実践的活用―鼻アレルギー診療ガイドラインと実践的活用―」(2026年)。2024年版(改訂第10版)に基づく学会解説。
- 後藤 穣「鼻アレルギー診療ガイドライン2024のポイント」アレルギー 73巻9号(2024年)
- 日本アレルギー学会「アレルゲン免疫療法の手引き2025」
この記事の監修者

医療法人社団優春会伊原医院 理事長
山下 理比路
- 医師/医学博士
- 日本集中治療医学会 集中治療専門医
- 日本医師会認定 産業医
- 日本内科学会 正会員
- 日本循環器学会 正会員
- 日本医師会「かかりつけ医機能報告制度にかかる研修」修了
