• 2026年9月10日

スギ花粉症の舌下免疫療法はいつ始める?シダキュアの治療期間・効果・注意点を医師が解説|新橋・汐留の伊原医院

毎年スギ花粉の季節になると、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみに悩まされていませんか?薬で症状を抑える方法に加えて、スギ花粉の成分に体を少しずつ慣らしていく「舌下免疫療法」という選択肢があります。



スギ花粉症の舌下免疫療法は、花粉が飛散していない時期に始め、毎日の服用を一般に3~5年続ける治療です。伊原医院では例年6~12月頃を開始の目安としています。秋から初冬も翌春に向けて相談しやすい時期ですが、開始日は花粉の飛散状況や体調を確認して決めます。



この記事では、シダキュアを使う治療の始めどき、治療期間、期待できる効果と注意点を分かりやすく解説します。新橋・汐留周辺で毎年の花粉症にお困りの方は、参考にしてください。






舌下免疫療法とは?シダキュアはどのような薬?



舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は、アレルギーの原因物質である「アレルゲン」を少量から体に取り入れ、過敏な反応を徐々に和らげることを目指す治療です。スギ花粉症では、スギ花粉エキスを含む舌下錠のシダキュアを使います。



抗ヒスタミン薬や点鼻薬などが症状を抑えるのに対し、舌下免疫療法はアレルギー反応そのものを起こりにくくすることを目指します。症状が出た日だけ使うのではなく、花粉が飛んでいない季節も毎日服用する点が大きな違いです。



症状の軽減や、花粉症治療薬の使用量を減らせることが期待されます。ただし、効果には個人差があり、すべての方が完全に治る治療ではありません。日本アレルギー学会の患者向け解説でも、年単位の治療が必要な選択肢として紹介されています。



秋の自宅でシダキュアの舌下錠を口元に運ぶ女性の水彩イラスト
シダキュアは舌の下に置いて服用します(イメージ)





いつ始める?スギ花粉の飛散時期を避けて開始します



シダキュアは、スギ花粉が飛散している時期には新しく開始しません。この時期はスギ花粉に対する体の反応が強くなっていることがあり、安全に導入するために飛散期を避けます。これは「大量に飛んでいる日だけ避ければよい」という意味ではありません。



伊原医院では、例年6~12月頃の開始を目安としています。花粉シーズンが終わった後から相談できるため、秋まで待つ必要はありません。秋から初冬に検討する場合も、次の春の直前まで先延ばしにせず、余裕を持ってご相談ください。



時期・状況治療の考え方
スギ花粉の飛散中新規開始はしません。つらい症状は飲み薬・点鼻薬などで治療します。
飛散終了後~次の飛散期前新規開始を検討します。当院の目安は例年6~12月頃です。
すでに治療を継続中春も原則として医師の指示どおり継続します。症状や副作用に応じて調整します。


地域や年によって飛散時期は変わります。「○月なら必ず開始できる」とは限らないため、実際の開始日は受診時に確認します。新規開始と継続中の服用は区別して考えることが大切です。






治療期間は3~5年が目安。効果はいつから分かる?



一般に3~5年程度の継続が推奨されています。日本アレルギー学会の「アレルギーの手引き2026」でも、効果が現れるまでには数か月が必要で、治療後の効果を十分に持続させるために3年以上の治療が勧められています。



治療を始めて最初に迎えるスギ花粉シーズンから、症状の程度や薬を使った日数などを確認します。すぐに花粉症がなくなるわけではなく、年ごとの花粉量にも左右されるため、症状の記録をつけて診察時に振り返ると役立ちます。






治療前にはスギ花粉症の診断と持病・薬を確認します



開始前に、春の症状の経過と、血液検査(スギ特異的IgE抗体)または皮膚テストの結果を確認します。検査が陽性というだけで決めず、症状と合わせてスギ花粉が原因かを判断します。



毎年の症状を軽くしたい方、通常の薬だけでは症状を抑えにくい方、薬の眠気などで困っている方は、治療についてご相談ください。長期間の毎日の服用と定期的な通院を続けられるかも大切です。



重症の気管支喘息がある方、以前シダキュアでショックを起こした方は使用できません。喘息の状態が不安定な方、心臓・肺・免疫に関わる持病がある方、妊娠中・妊娠の可能性がある方や授乳中の方も、必ず事前にお伝えください。血圧や心臓の薬、抗うつ薬、ステロイド薬などを含め、お薬手帳で確認します。






初回は医療機関で服用し、30分以上観察します



初回は医師の監督のもとで服用し、服用後少なくとも30分間は安静にして、体調の変化がないか確認します。ご自宅での服用方法や、副作用が出たときの連絡・受診方法も説明します。



通常は、最初の1週間は2,000JAUを1日1回1錠、2週目以降は5,000JAUを1日1回1錠服用します。JAUは薬に含まれるアレルゲンの量を表す単位です。増量や中断後の再開は、医師の指示に従ってください。



用法・用量や安全上の注意は、PMDA掲載のシダキュア電子添文に基づきます。






毎日の服用方法と、運動・入浴などの注意点



  1. 舌の下に薬を置き、1分間保持してから飲み込みます。錠剤が溶けても、薬の溶けた唾液をすぐに飲み込まないようにします。
  2. 飲み込んだ後の5分間は、飲食とうがいを控えます。
  3. 服用前と服用後2時間は、激しい運動・飲酒・入浴を避けます。服用後2時間を過ぎても、体調の変化に注意してください。
  4. 服用後少なくとも30分は特に体調に注意し、できるだけ日中や家族がいる場所で服用します。


飲み忘れても、2日分を一度に服用しないでください。飲み忘れが続いた場合や長期間中断した場合は、再開する前に医師へご相談ください。発熱などの体調不良、喘息発作、抜歯後、口内炎や口の中の傷がある場合も、その日の服用をいったん控えて医師・薬剤師に確認しましょう。



服用と入浴・運動などの時間が重ならないよう、生活リズムに合わせて計画すると続けやすくなります。詳しい扱いは、患者向医薬品ガイドと、受診時の説明をご確認ください。






副作用は?口のかゆみと、急いで受診すべき症状



口の中のかゆみ・腫れ、のどの違和感などが起こることがあります。特に治療開始後およそ1か月は口の中の副作用が出やすい時期です。症状が長引く、強くなる、服用するたびに気になる場合は、我慢して続けず医師に相談してください。



頻度は高くありませんが、アナフィラキシーという重いアレルギー反応が起こる可能性があります。息苦しさ、声のかすれ、のどが強く腫れる感じ、全身のじんましん、強いめまい・ふらつきなどが現れたら服用を中止し、直ちに医療機関へ連絡・受診してください。呼吸が苦しい、意識がもうろうとする、急速に悪化する場合は119番で救急車を呼びます。



開始時だけでなく、継続中やスギ花粉の飛散期も注意は必要です。あらかじめ医療機関から伝えられた緊急時の対応を、ご家族とも共有しておきましょう。






よくあるご質問(Q&A)



Q. 花粉症の症状が強い春に始められますか?
A. スギ花粉の飛散中は新規開始しません。まずは飲み薬や点鼻薬などで症状を治療し、飛散終了後の開始をご相談ください。すでに服用を続けている方は、医師の指示に従って春も継続します。



Q. 何年くらい続ければよいですか?
A. 一般に3~5年が目安です。毎シーズンの症状や副作用、服用状況を確認して、継続・終了時期を個別に判断します。



Q. 花粉症の飲み薬や点鼻薬も使えますか?
A. 必要に応じて併用します。舌下免疫療法中でも症状を我慢する必要はありません。使っている薬を医師に伝え、症状に合わせて調整しましょう。マスクや眼鏡、帰宅時に花粉を払うなどの対策も続けてください。



Q. 他院でアレルギー検査を受けています。結果を使えますか?
A. 検査項目・結果・検査日が分かれば参考にできます。結果票をご持参ください。内容や症状によっては追加の検査が必要になることがあります。



Q. 保険は使えますか?
A. スギ花粉症と診断され、適応がある場合は保険診療の対象です。自己負担額は負担割合、検査内容、処方日数などによって変わります。






新橋・汐留で舌下免疫療法をご希望の方は伊原医院へ



伊原医院では、スギ花粉症の舌下免疫療法(シダキュア)に対応しています。初回導入は金曜日、事前の電話予約が必要です。2回目以降は通常の診療時間内に受診できます。アレルギー検査結果をお持ちの方は、結果票とお薬手帳をご持参ください。



ご予約・お問い合わせ:03-3573-1800
東京都港区東新橋1-7-1 汐留メディアタワー地下2F。都営大江戸線「汐留駅」地下2階直結、JR「新橋駅」から徒歩約4分(地上ルート)です。



毎年の花粉症を少しでも軽くしたい方は、花粉が飛んでいない時期からご相談ください。開始できる日程や薬の手配については、予約時にご案内します。



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本記事は2026年9月10日時点で確認できる厚生労働省、日本アレルギー学会、PMDAなどの公開情報に基づいています。実際の治療方法は、診察のうえで個別に判断します。



参考情報





この記事の監修者



山下 理比路


医療法人社団優春会伊原医院 理事長
山下 理比路



  • 医師/医学博士
  • 日本集中治療医学会 集中治療専門医
  • 日本医師会認定 産業医
  • 日本内科学会 正会員
  • 日本循環器学会 正会員
  • 日本医師会「かかりつけ医機能報告制度にかかる研修」修了


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