- 2026年8月30日
健診でコレステロールの値が高いと言われたら?日常生活の注意点や受診の目安を医師が解説|新橋・汐留の伊原医院
健康診断で「コレステロールが高い」「脂質異常症の疑い」「要再検査」と指摘されたものの、特に症状がないため、そのままにしていませんか?
コレステロールの異常は、多くの場合、自覚症状がありません。しかし、LDLコレステロールなどが高い状態が続くと、血管に負担がかかり、将来の心筋梗塞や脳梗塞などのリスクに関係します。
新橋・汐留エリアの伊原医院では、健康診断で脂質の異常を指摘された方の再検査や、脂質異常症の診断・治療を行っています。
「コレステロールが高い」とは?
健診結果では、主にLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪(トリグリセライド)を確認します。
- LDLコレステロール:140mg/dL以上で高LDLコレステロール血症
- HDLコレステロール:40mg/dL未満で低HDLコレステロール血症
- 中性脂肪:空腹時150mg/dL以上、随時採血175mg/dL以上で高トリグリセライド血症
LDLコレステロールが120~139mg/dLの場合は「境界域」とされます。ただし、これらは病気を見つけるための基準であり、薬を始める基準や一人ひとりの治療目標と同じではありません。
治療の必要性は、年齢、血圧、糖尿病、喫煙、腎臓病、心筋梗塞や脳梗塞の既往、家族歴などを合わせて判断します。
症状がなくても確認が必要?
脂質異常症の多くは無症状です。数値が高くても、痛みや息苦しさを感じないことが珍しくありません。
そのため、症状の有無ではなく、健診結果を確認し、必要に応じて再検査を受けることが大切です。採血が食後だったか、直前の飲酒や体調の影響がなかったかも確認します。
また、甲状腺機能低下症、糖尿病、腎臓病、肝臓病、薬の影響などが原因で脂質の値が変化することもあります。医療機関では、ほかの検査値や服用中の薬も含めて確認します。
日常生活で気をつけたいこと
生活習慣の見直しは、脂質異常症の管理の基本です。ただし、数値の種類によって注意点は少し異なります。
肉の脂身やバターなどを摂りすぎない
LDLコレステロールが高い方は、肉の脂身、鶏皮、バター、生クリーム、ラード、加工肉、菓子類などに多い飽和脂肪酸の摂りすぎを見直します。
卵などに含まれる食事性コレステロールの影響には個人差があります。卵だけを極端に避けるのではなく、食事全体のバランスを整えることが大切です。高LDLコレステロール血症の方では、コレステロールを多く含む食品の過剰摂取にも注意します。
魚・大豆・野菜・海藻を取り入れる
肉の脂身を減らし、魚や大豆製品を取り入れましょう。野菜、海藻、きのこ、豆類、未精製の穀類など、食物繊維を含む食品もおすすめです。食べる量を急に大きく減らすより、続けやすい置き換えから始めてみてください。
甘い飲み物・お酒の量を見直す
中性脂肪が高い方では、甘い飲み物、菓子、糖質の多い食品、飲酒の影響が大きい場合があります。飲酒はHDLコレステロールを上げることがありますが、その目的で飲酒を始めたり、量を増やしたりすることは勧められません。

無理のない運動を続ける
ウォーキングなどの有酸素運動を中心に、日常の中で体を動かす時間を増やしましょう。目安としては中強度以上の運動を1日合計30分以上、できれば毎日続けることが勧められています。運動習慣がない方は、短い時間から始めても構いません。
心臓病や関節の病気がある方、運動中に胸痛や強い息切れがある方は、運動を始める前に医師へご相談ください。
どのような場合に受診する?
健診結果に「要再検査」「要受診」「要治療」と記載されている場合は、結果票を持って医療機関へご相談ください。1回の数値だけで判断せず、必要に応じて再検査を行います。
特に、未治療のLDLコレステロールが180mg/dL以上の場合や、家族にコレステロールが高い方、若くして心筋梗塞や狭心症を発症した方がいる場合は、家族性高コレステロール血症の可能性も含めて早めの確認が大切です。
また、以前に心筋梗塞・狭心症・脳梗塞を経験した方、糖尿病や慢性腎臓病がある方は、一般的な基準より厳しい管理目標が設定されることがあります。自己判断で様子を見たり、薬を中止したりせず、にご相談ください。
なお、突然の胸の痛み、息苦しさ、冷や汗、片側の手足の力が入りにくい、言葉が出にくいなどの症状がある場合は、健診結果の相談ではなく、救急受診を検討してください。
よくあるご質問(Q&A)
Q. コレステロールが高ければ、すぐに薬が必要ですか?
A. 数値だけで決まるわけではありません。生活習慣の見直しを行いながら、年齢や持病、心筋梗塞・脳梗塞のリスクを総合的に判断します。一方、すでに動脈硬化性疾患がある方やリスクが高い方では、早い段階から薬を検討することがあります。
Q. 再検査は空腹で受けた方がよいですか?
A. LDLコレステロールやHDLコレステロールは随時採血でも評価できますが、中性脂肪は食事の影響を受けます。再検査の条件は検査目的によって異なるため、案内に従ってください。
Q. やせていてもコレステロールは高くなりますか?
A. はい。体質や遺伝、甲状腺・腎臓などの病気、薬の影響が関係することもあります。体重だけで判断せず、結果を確認しましょう。
健診でコレステロールを指摘された方は伊原医院へご相談ください
脂質異常症は、現在の数値と将来のリスクを確認し、自分に合った方法で管理することが大切です。
新橋・汐留・港区周辺で、健康診断の「コレステロール高値」「脂質異常症の疑い」「要再検査」を指摘された方は、伊原医院までお気軽にご相談ください。健診結果をお持ちいただけると、これまでの推移も含めて確認しやすくなります。
本記事は、日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」「動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2023年版」および厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」を踏まえて作成しております。
参考情報
- 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」
- 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2023年版」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「脂質異常症」
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
この記事の監修者

医療法人社団優春会伊原医院 理事長
山下 理比路
- 医師/医学博士
- 日本集中治療医学会 集中治療専門医
- 日本医師会認定 産業医
- 日本内科学会 正会員
- 日本循環器学会 正会員
- 日本医師会「かかりつけ医機能報告制度にかかる研修」修了
